<Header>
<Author: 張祜>
<Title: 題松汀驛>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 松汀驛に題す>
<BookPage: 253>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
山色遠含空，
蒼茫澤國東。
海明先見日，
江白逈聞風。
鳥道高原去，
人煙小徑通。
那知舊遺逸，
不在五湖中。
<End Poem>
<Translation>
東の方を望むと、山々の色は遠くつらなって空の色と一つになっている。蒼暗くぼんやりとした水郷のあさぼらけだ。海が明るくなってきたと思ったら、まず、ぽっかりと日が見えてきた。長江の水が白く波だちはじめた。風だ。遠くから風の音が聞こえてくる。高原の上は鳥だけがかよえるようなけわしい峠になっているが、人家があると見え、煙が立ちのぼっているあたりには、ほそぼそと小道が通じている。 むかしの隱者、あの范蠢のような人物が船に棹さして五湖の中に悠々自適していないとはいえないだろう。
<End Translation>
<Formatted Translation>
東の方を望むと、山々の色は遠くつらなって空の色と一つになっている。
蒼暗くぼんやりとした水郷のあさぼらけだ。
海が明るくなってきたと思ったら、まず、ぽっかりと日が見えてきた。
長江の水が白く波だちはじめた。風だ。遠くから風の音が聞こえてくる。
高原の上は鳥だけがかよえるようなけわしい峠になっているが、
人家があると見え、煙が立ちのぼっているあたりには、ほそぼそと小道が通じている。
 むかしの隱者、あの范蠢のような人物が船に棹さして五湖の中に悠々自適していないとはいえないだろう。
<End Formatted Translation>